自宅サロンビジネスは凄く魅力的なビジネス、人気の起業スタイルです。
通勤なし、人間関係のトラブルなし、ノルマもなし。
結婚しても子育てや家事の合間で自分の好きな仕事が出来る。
自宅だから家賃もかからないのでお金の面でも安心。
多くのサロン開業塾やセミナーなどでも
「資金が少なくて開業出来る自宅サロン開業はおススメ。」
と言っています。
ちょっと待って!
自宅サロン開業出来る物件って簡単にみつからないですよ。
「でも、1LDKとか借りれば、空いた一部屋をサロンにすればエステ開業出来るし。」
と思った人。
甘いんです。
賃貸のマンションやアパートは簡単には商売させてくれませんよ。
物件借りてしまって後悔するまえに一度、この記事に目を通してくださいね。
気に入ったマンションを見つけたら即自宅サロンが開業出来る!?
簡単そうに見える自宅サロン開業。
自宅の一室にベッドを置けばよし!明日からでも開業出来ると思われる方。
実は、サロン営業許可のマンションってすっごい数が少ないんです。
私がエステ開業コンサルタントをしていた頃はじめてお会いするオーナー様とは100%こんな会話がありました。
さらにこんな会話もしたことありました。
数日後…。
こんな酷い開業コンサルタントいましたよ。
開業コンサルタントでも知らない人もいる。
さ、おわかりですか?
自宅サロンは簡単そうに見えるけど
自宅のサロン開業は、まずは物件探しが難しいということ。(きっぱり)
どのマンションやアパートでも気軽にサロンが開業出来ると思っていた方。
残念ながらダメなんです。
サロン営業可の物件を専門で扱っている不動産屋さんがあります。
この2つのサイトをご覧ください。
家賃の相場、築年数、何よりも物件の少なさがわかるはずです。
ここで、一つ注意ですが「事務所可」とある物件でも「サロン営業可」とは限りません。
事務所とサロンは別物です。
きちんと「サロン可」の物件を準備しましょう。
まずは今の住まいの契約書を見てみよう
今、お住まいのマンションでサロンを開業しようとお考えの方は、まず賃貸契約書を確認してください。
賃貸契約書に住居専用であれば、基本的に商売はNG。
分譲マンションにお住まいの方は、管理規約を確認してください。
「住居のみ」と記載されていれば商売はNGです。
もし住居専用のマンションでサロンを経営したら違法になる?
自宅サロンの物件探しは難しいと言うと、ほとんどのオーナー様はこう言われます。
私も全ての自宅サロンの契約書を確認していないので、なんとも言えませんが、
「こっそり経営」
の確率高いですね。
ちなみに住居専用の物件でビジネスをするのは違法なのでしょうか。
違法なのか…と言われればたしかに違法とまではいかないと思いますが
完全なる賃貸契約違反です。
下手したら、大家さんから賃貸契約違反の違約金を請求されて金銭、住むところ、職場いきなり全部を失う可能性があります。
私の旦那は不動産オーナーで、自分の所有物件を賃貸で貸しています。
旦那によると、もし賃貸契約違反があった場合、最初は「商売を辞めてくれ」と警告。
それでもやめない場合「退去勧告」だそうです。
サロン開業出来る物件が少ない理由。
多くの物件が商売禁止にしているのには理由があります。
ひとつは、不特定多数の人がマンション内に出入りする事。
ふたつめは、エステやリラクゼーションだからこそ嫌がられる理由。
リラクサロンとかエステサロンとかマッサージとかって風俗系のものかと疑う人が中にはいるので、他の住民から苦情が出やすいのです。
また不特定多数の人がマンション内をウロウロすることが他の住民に迷惑がかかる。
「小さなオフィスで経理やってるくらいなら許せるのですが、サロンはダメですね。」
というのが当時、断られた大家さんの回答でした。
不動産屋がこっそりやったら大丈夫という場合
「サロンが出来る物件を探している。」と不動産屋に直接相談してみます。
私は、3つのタイプの営業マンにお会いしたことがあります。
1人目の不動産屋の人は、「サロン開業可。」で一生懸命探してくれましたが
見つからなかったとお断りされました。
2人目の不動産屋さんは
「バレないから大丈夫です。」と言ってたくみに裏技の契約の仕方まで教えてくれました。
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こんな営業マンが、一番多い。
3人目の不動産屋さんは「本当は住居専用なんですが大家さんも黙認してくれるそうです。」と物件を探してこられました。
不動産屋さんもオシゴトですから賃貸契約を取りたい。
大家さんも、毎月家賃収入があった方がいいので黙認する人もいます。
不動産会社、大家さんが黙認してくれるのであれば住居専用の場所でサロンを開業してもいいのではないでしょうか!?
大家さんにまで「やっちゃっていいよ!」と言われるとたしかに安心。
開業してもバレて出ていくというリスクは少なくなります。
ただ何かあったときには「契約書」が重要視されるんです。
大家さんが黙認するというなら出来れば、契約書も「住居兼店舗」とか明記してもらう方がいい。
仮にマンションの住民から苦情が出たとします。
それでも大家さんは黙認を続けてくれるでしょうか。
「住居専用」の契約だとムリな範囲だと思います。
また看板を出してもいいか、など営業に関わる範囲も許可を取っておくほうがよいです。
※看板の集客効果はいまだにとっても高いです
なんでサロンをやっているのがバレる?
そんな声が聞こえてきそうです。私もオーナー様の気持ちがわかるのです。
そんな質問されたこともあります。
だって24時間見張られることないですから。
ではなぜバレてしまうのか。
バレる原因は同業者の告げ口。密告なんです。
実は、同業他社からの密告で違反がバレるのは「エステ業界のあるある」です。
賃貸契約違反だけではありません。
薬事法違反、違法営業など通報するのは、ほとんど同業他社、要するにライバルです。
次の多いのは、同じマンションにお住いの居住者からの告げ口。
最近は、ご近所トラブルとか多かったりしますよね。
どうしても
「不特定多数の人の出入りが増えるのが危険」
と考えられる人はいらっしゃいます。
でも告げ口する人を悪くは言えないんです。
違反をしているのは、サロンをやっている方なのですから。
集客にも悪い影響が出る
サロンを開業してはいけない場所でこっそり開業した場合、集客にはどのような影響が出るのでしょうか。
まずひとつめは住所の表記です。
もし集客をするためにホットペッパービューティなど媒体に掲載する場合、住所が明記が必要になることがあります。
最近では、1人暮らしの女性オーナーが経営する自宅サロンを配慮して
「詳しい住所は予約確定後に連絡します。」
のような曖昧な掲載でも大丈夫なサイトもありますが、すべてではありません。
住所を標記しないと集客の範囲が限られることになります。
オーナー様のなかには
と言われる方もいらっしゃるのですが。
はっきりいって起業・集客はいきなり口コミと紹介で黒字になるほど甘くはありません。
住所を掲載するのが不安であれば店舗を借りてきちんと住所表記するのが一番です。
一か八かのリスクを負ってご近所様を集客するのか
サロンを開業したなら、一番来て欲しいのは近所の方々でしょう。
近いとリピーターにもなりやすいし。
でも住居専用のマンションでご近所様の集客は一か八かのリスクを抱えた集客になります。
なんて人、出てきたらどうします?
もし変な噂がたったら。もし大家さんに告げ口されたら。
そう思うと、怖いですね。
もちろん、喜んでくれるご近所さんも多いはずです。
と言ってくれる人もいる。
でもそんな人ばかりではないんですよね。
たった一人の反対派が組合や大家さんに告げ口したら終わりです。
最後に
最後に私のところにエステサロン開業のコンサル希望でいらした一人のオーナー様のお話を紹介します。
不動産屋黙認、大家さん黙認。
いわゆる暗黙の了解ということで、住居専用のマンションでサロンを始めた方がいらっしゃいました。
そのサロン、4か月と持たずあっという間に閉店しました。
物件だけが理由ではないでしょうが、ダメとわかっていながらやるのは危険。
という人もいます。
皆がやっているから私も…。
絶対にそう思わない事。
長くビジネスを続けたいなら正々堂々とできる場所を準備することは最低の条件です。