何気なく作ったサロンのメニュー。
そのメニューと価格は、サロンを黒字にしてくれるものですか?
たまに、このメニューを続けるとサロンは絶対赤字が続くよ、というサロンに出会います。
あなたのサロンにあるメニューやこれから作ろうとしているメニューは赤字への入り口になっていませんか?
メニューを作るときに、
「絶対にやってはいけない赤字メニュー」か
「販売するべき黒字メニュー」か
を見分ける方法をお伝えします。
売れば売るほど、赤字になる危険なメニュー
結論から言うと、一番気をつけるべきは
●安いメニュー
この2つです。
赤字メニューと黒字メニューを見分ける計算式
サロンのメニューを赤字メニューか黒字メニューか見分けるには計算式を覚えるだけでいいのです。
慣れたら10秒で出来るので、まずは計算に慣れましょう。
具体的な計算方法をお伝えします。
①サロンの毎月の支出を具体的に出す
広告費 3万円
材料費 5万円
光熱費 1万円
あなたのお給料(生活費) 15万
合計34万と設定してみます。
②サロンの営業時間を出す
-例-
サロンの営業時間は1日7時間(420分)。
③メニューをまずは1つピックアップする。
ここでは、例として60分10,000円のメニューを例に計算してみます。
④お客様1人にかかる時間をお迎え・お着換え・お見送りも込みで計算する
注:ここ、すっごい間違いが多いところ。
60分のメニューの場合施術時間だけでなく片付け、カウンセリングお見送りとか全部の時間を入れて考えてくださいね。
↑
ここ、かなり重要。
具体例はこちら
↓
60分の施術時間(トリートメントの時間)
+
30分のインターバル(お会計、お見送り、片付けなどの時間)
と考えると、
一人のお客様にかかるお時間は、90分になるということ。
⑤1日最大、何人かどう出来るか考える
1日で最大、何件予約をこなせるか計算します。
具体的な計算の仕方はこちらから
↓
7時間営業ですから1日420分は接客が可能です。
接客可能時間÷1人にかかる接客時間を計算します。
-例-
1日420分÷90分=4.6人
最大、4.6人ということは1日4名で予約満員ということです。
メニューの価格は10,000円ですから、4人の予約が入れば1日40,000円の売上となります。
これで、1ヶ月22日営業すれば
40,000円×22日=880,000円
⑥予約の埋まり方を5~6割で計算する
予約が6割しか埋まらない事を想定して計算します。
60%予約が埋まると
880,000円×60%=528,000円。
予約が6割埋まれば34万支出があっても188,000円が更に手元に残る事になります。
もっと安全に予約が5割しか埋まらなかったらとして計算します。
50%予約が埋まると
880,000円×50%=440,000円。
5割しか予約が埋まらなくても44万の売上。
34万の支出を差し引いても10万円黒字が出ることになります。
ということで、
60分10,000円という価格は黒字メニュー!合格です。
安心して経営するには予約が5~6割埋まればきちんと毎月の経費が払えるようにメニューを考える。
安くで短いメニューが赤字になるという現実
よくある危ないメニューを例に出してみましょう。
30分4,000円のアロマボディ。
↑
こんなのよく見かけませんか?
支出と営業時間は最初の計算と同じ、支出34万、営業時間7時間としましょう。
30分施術+お着換えとお見送りで30分、お客様にかかる時間は60分、60分で4,000円です。
1日1人7時間=420分、予約が満員になれば
420分÷60分=7人
7人×4,000円=28,000円の売上。
28,000円×22日=616,000円
60%予約が埋まれば
616,000円×60%=369,600円
50%予約が埋まれば
616,000円×50%=308,000円
おわかりですね?
予約が半分しか埋まらないと赤字。
このメニューは赤字メニューなので即やめるべきです。
赤字メニューを作らないため3つの事を理解しよう。
赤字のサロンに伺うと、必ず足をひっぱる赤字メニューがあるんですね。
オーナー様自らが赤字になるメニューを作っているなんて皮肉なことです。
赤字メニューを作らないために理解することは3つあります。
不安から短いメニューを作らない
高いメニューをおススメして断られた時に、安くて短いメニューをおすすめできるようにと、短時間の安いメニューを準備されます。
それなら60分、90分、120分の3種類にしてまず90分から勧めるように切り替えるといいです。
まずは短い時間で自分の技術を知ってもらおうと思わない
技術に自信のあるベテランオーナーがやってしまいがちな失敗です。
まずは短い時間でもお試ししてもらいたい、というのは間違い。
価格の安さを予約が埋まる事で乗り切ろうと思う
こういう回答を頂く事もあるのですが。
たくさんの人に来てもらうことで解消しようと思うのは本当にやめた方がいい。
売上は
この3つの掛け算で決まる。
3つのどれかを上げれば売上も上がります。
だから、「お客様の人数さえ増やせば」という答えは正解ではあるのです。
が。。。問題は難しさ。
買ってくれる回数を増やす
この2つに比べて
買ってくれる人を増やす
↑
これが一番難しいんですよ。
難しい事にあえて、チャレンジしなくても、簡単な方からチャレンジする方が安全ですよ。
ぜひ頑張ってくださいね。