売上を上げるため新メニューを作るのは実は逆効果です。
やみくもにメニューの数を増やしても、売上は上がるどころか下がってしまい、余計な出費もかかることになります。
メニューが増えれば、来る人も増えると考える方は多いのですが、なぜ逆効果なのでしょうか。
実際にあったメニュー増やしすぎの失敗
売れないお店のメニューを見てみるとメニューが多すぎて、何のお店かわからない。
赤字が続いていたお店のメニューの実例です。
※お店は20店舗あるチェーン店。
●スリミング
・ハンドスリミング
・セルライトケア(美容機器)
●リラクゼーション
(それぞれ30分・60分・90分)
フェイシャルメニュー
●ホワイトニング
●アンチエイジング
●しわ対策
(それぞれ30分・60分・90分)
マタニティメニュー
●ボディ30・60・90分
クイックメニュー
●リフレクソロジー
●整体
オプション
●毛穴吸引
●デコルテのマッサージ
●ヘッドマッサージ
トッピング
●アロマオイル追加
毎月限定メニュー
●毎月違うメニューが特別価格で
見ただけでも、一貫性がなくて何の専門家なのかわからないです。
エステティシャンに、売上のために整体を勉強させたそうです。
しかも売れるのは、月間限定メニューだけ!
数があっても売れるのは1つだけでした。
メニューの数の多さと利益、売り上げは全然比例しません。(きっぱり)
たくさんメニューを作っても売れるものは、少ししかありません。
お客様から見たメニュー多すぎサロンとは
お客様の立場になってみましょう。
たとえばカレーを無性に食べたい時、思い浮かぶのはカレー専門店。
わざわざファミレスを選ぶ人は少ないです。
ラーメンを食べたいと思った時も同じ。
ラーメン屋さんに行きますよね。
ここでもファミレスには行かない。
人は最初に、専門店を思い浮かべ、次に看板メニューを思い浮かべます。
メニューだけ増やしたエステサロンは、ファミレスのようなもの。
看板メニューもなく、専門店でもない。
もうひとつ、ハワイ旅行の前にガイドブックを買いに行くとします。
ハワイのガイドブックを買いますよね。
ハワイ特集が10ページくらい掲載された週刊誌とか、選ばないでしょ?
人は、はっきとした目的があると専門店を選びます。
専門店の方が圧倒的に信用できます。
メニューが多いと、専門店に見えない分、はっきりとした目的を持ったお客様を逃してしまいます。
メニューを増やせは出費も増える
新メニュー導入には費用もかかります。
●使用する業務用品
●チラシ
など。
メニューを増やして売上を上げようとするエステサロンには、使いきれない量の業務用化粧品があります。
フェイシャルの新メニューを作るたびに、使用する化粧品を新しくするお店もありました。
全くムダです。
大手サロンでも新メニューをしょっちゅうやっている
大手のチェーン店で新メニューを乱発するのは、目の前の売上をあげるためです。
ただチェーン店と個人店は規模が違います。
1種類業務用を増やしたところで、あっという間になくなります。
化粧品の仕入れコストも個人店より、大量に安く仕入れています。
メニュー作り専門の部署があれば、流行を取り入れる資金もあります。
個人規模のエステサロンが同じように新メニュー乱発で集客したら、あっという間に資金がなくなります。
個人店こそ少ないメニューで勝負するべき
メニューの数を増やす前に、まずは売れるメニュー、看板メニューをひとつ作ることです。
小さなエステサロンは専門店の方が商売は成功しやすいです。
たとえばアロマオイルを使って、全身オールハンドでトリートメントを極める。
60分、90分、120分、150分と時間を変えればこれだで4種類メニューが出来ます。
●下半身集中
●全身
●全身+フェイシャル
と打ち出してもいい。
アロマオイルの種類は限定して2種類。
たとえばリラックスのラベンダーと、アンチエイジングのローズ。
●アンチエイジングボディ×4種類。
この4種類でひたすら腕を磨き、確実にお客様からのリピートをとっていくようなサロンが一番長続きしますよ。
まとめ
メニューの多さと売上は比例しない。
メニューを増やせばお金もかかるので逆効果。
まずは看板メニューを作り、お客様の信頼を得る